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 薬の副作用は、外来受診や入院の原因として大きな割合を占めており、患者のQOL(生活の質)や医療費の増大の観点から副作用をマネジメントすること(副作用を未然に防ぐことや副作用が起こった場合でも重症化させないこと)が重要です。近年、高齢者に対する薬の多剤併用による副作用のリスク(ポリファーマシー)が問題となっており、処方薬を減らす取り組みが行われてきています。しかし、小児に対する薬の多剤併用と副作用リスクに関する情報や研究報告はほとんどありませんでした。
 
本研究では、岐阜市民病院の診療録情報をもとに多変量解析の手法を用いて、小児における多剤併用が副作用発現のリスクを高めることを明らかにしました。特に薬剤数4剤以上で副作用発現が顕著であることを示しました。(図1)

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 本研究成果は、岐阜市民病院薬剤部との共同研究によるもので、岐阜薬科大学病院薬学研究室の杉岡まゆ子氏(薬学科学生、図2右)、舘知也准教授、寺町ひとみ教授(図2左)らにより国際学術誌「Scientific Reports」に掲載されました。

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本研究成果のポイント

-小児における多剤併用が副作用発現リスクを高めることを明らかにしました。

-小児のポリファーマシー対策として、可能な限り薬剤数4剤未満に減らす必要があることを示しました。

論文情報

  • 雑誌名Scientific Reports
  • 論文名:Effects of the number of drugs used on the prevalence of adverse drug reactions in children
  • 著者Mayuko Sugioka, Tomoya Tachi, Takashi Mizui, Aisa Koyama, Azusa Murayama, Hayato Katsuno, Takuya Matsuyama, Satoshi Aoyama, Tomohiro Osawa, Yoshihiro Noguchi, Masahiro Yasuda, Chitoshi Goto, Hitomi Teramachi
  • DOI番号10.1038/s41598-020-78358-3

研究室HP

http://sv1.gifu-pu.ac.jp/lab/byouin/zissenyaku_HP/index_byouyaku_.html